名前:アングルボザ。目隠しの魔術師に名付けられた。
自称アンネ。両親がつけた名前だから。
見たものが全て崩壊する。有機物、無機物問わず。
10歳の頃、暗黒の心臓と呼ばれる悪魔と出会う。
共に遊んでいた子供達は全て暗黒の心臓に引き裂かれてしまった。
彼女には一つ才能があった。選択肢が多ければ多いほど、正解を選ぶ確率が飛躍的に上がる。二択は正答率1%以下になる。
暗黒の心臓は、彼女の才能に気づいた。試してみるか、と思った。
暗黒の心臓は、元は弱い悪魔だった。魔王の手下として、せっせと悪事を働いていた。
いつの頃からか見たもの全てが引き裂かれていく。仕えていた魔王もバラバラになった。最下位の悪魔が最上位の魔王として崇められるようになった。
しかし、己の立場の激変に対応できず、また、己を慕い集ってくる者は全て引き裂かれていく。
自身の能力を見極めるべく、己と同等の力を持つと言われる魔王と対峙した。
強大な力を持つもの相手ならば引き裂くのにも時間がかかるだろうと思ったからだ。
引き裂く瞬間。何かが見えた。人型の大型の何かが。普段は不可視だが、強烈な力同士のぶつかりで一瞬見えたのだ。
暗黒の心臓は、 その時からその何かの存在を感じるようになった。そして、語りかけるのも可能になった。
その何かが返答するのは『引き離したい』という意味の言葉の時だけだ。
そして、こう返す。『この問いに答えられれば離れよう』
その問いはあまりにも難解、不確定な事柄で、如何な知識をもつ者も答えられないだろうと思われた。
暗黒の心臓は、彼女にその問いを投げかけた。
彼女が答えた時、暗黒の心臓はその何かから解き放たれた。そして、その何かと共に彼女の一部となった。
首飾りとなった暗黒の心臓は、弱い悪魔に戻った。だが、弱いといえど10歳の子供が身につけるに堪えず、彼女は言語中枢にダメージを負い、身体の成長は通常の1/100になった。
何が起こったかわからないまま、恐怖で咽び泣きながら両親の待つ村へと帰った。
見つめるもの全て滅ぼす能力を身につけて。
一地方を滅ぼした彼女は、ブルーマの魔術師に目隠しをつけられた。
行くあての無い彼女は魔術師に引き取られた。幼い容姿が同情を引いたのと、目隠しをつけているが暗黒の心臓の能力がある為、野放しにはできない。
行動に制限はあったが、自由に暮らせた。傍には常に魔術師がついていたが優しく接してくれた。
魔術師は彼女に新たな名前を与えた。優しく仲良くしていたが、心の隅では同じ人間と思えない能力に畏怖し、古の悪魔の名前をつけた。
魔術師の娘とも仲が良かった。話をするだけだが、それでも彼女にとっては心安らぐひと時だった。
数年後、魔術師もその娘もいなくなった。
魔術師が息絶えた翌日。
魔術師がいなくなった事も知らず、彼女は魔術師が自室の扉を開けにくるのを待ちわびていた。この日を楽しみにしていた。ここブルーマからインペリアルシティへの同行を許されたからだ。
だが、扉が開く事はなかった。
強力な封印が施されたその扉は暗黒の心臓の力では開く事ができない。眼を使えば開く事はできる。
常々、魔術師から眼の力を使ってはいけないときつく言われていた。彼女もその忌まわしい力を使いたくない為、その扉が開くのを待ち続けた。インペリアルシティへの旅路を想い描きながら。
それから400年以上が経った。
扉を開けたのは、目隠しの魔術師以上の力を持つ魔術師だった。
強力な魔術で封印されていた扉の向こうの少女は、何か曰くのある、常人ではないだろう、そう思った。
そして、彼は興味本位で目隠しを取ってみた。
自由になった彼女は、目隠しをして南へ、インペリアルシティ目指して歩いた。
道中の危険は暗黒の心臓の力で大体解決した。目隠しを取る事はなかったが、不可視の何かの存在は常に感じていた。
インペリアルシティに到着した彼女は、暗黒の心臓を介して見る、ぼんやりとした風景を楽しんだ。
ガリガリに痩せ細り目隠しをした彼女を見て、道行く者は好奇の眼差しを向ける。
インペリアルシティで過ごし数日が経った。あちこちの路地裏に彼女を襲おうとした暴漢、変質者の死体が転がるようになった。
ある日、暗黒の心臓の力を行使する現場をガードに見つかり拘束された。
牢獄に入れられたが、すぐに脱獄し街中を散歩した。当然、すぐに見つかり投獄されるが、また脱獄。
何度か繰り返した後、不可解な力を持て余したガード達は彼女を北のスカイリム国境近くで放逐した。
あてもなく歩いていると、リフテンに到着した。
ラットウェイで数日過ごす内、拳のジアンと仲良くなった。彼に目の事について尋ねてみた。言葉足らずな彼女の説明で目の難病だと思ったジアンは、ホワイトランのアルカディアの大釜に行く事を勧めた。
迷いながら、数年かけてホワイトランへついた彼女は早速アルカディアの大釜へ向かう。
彼女の貧相な身なりに同情心が沸き、無料で治療を試みようとするが目を見せてくれない為それは叶わなかった。アルカディアはキナレス聖堂のダニカに彼女を託した。
ダニカは彼女を一目見るなり、自身の手に負えないと悟る。病気では無い、別の恐ろしい何かが憑いていると。
ダニカは彼女に魔法大学行きを勧めた。
ダニカに道がわからない旨を伝えると、傭兵を雇うように言われた。そして、半ば追い出されるような形でキナレス聖堂を後にした。
C1(3匹の悪魔:彼女の視線の先にいるモノを破壊する。対象物によって、顕現する悪魔が異なる)
年齢:14歳ぐらい。
身長:140前後ぐらい。(Height: -0.22 Weight: 0)
セリフ:カタコト。敬語は使わない。人の名前は短縮する。
魔法大学で自分の異常を調べてもらうのが目的。
視力はすでに失われています。首飾りと化した暗黒の心臓が目となっています。本人は普通に見えていると思っています。
キャラとお話は、ÄnglagårdのUr Vilandeという曲からイメージ。
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